令和特需【『ぶっくぶっくに溺れて』より再掲】

※本投稿は、以前のブログである『ぶっくぶっくに溺れて』から再掲しているものです。

<オリジナル投稿 2019-04-11 03:38:18 >

万葉集に関する本が爆発的に売れているそうな。

言わずもがな、「令和」発表効果である。

今回、日本の古典に着想を求める可能性が高かろうことは、予測されていた。しかしながら、予めそうと決定していたわけではなく、また、仮に日本の古典が元になるにしても、具体的に何が元になるのかは、当然ながら誰にも決め打ちできなかった。そんな中、元になった古典作品に注目が集まるであろうことだけは誰もが予想していて、特に大手の出版社は、発表の瞬間を、電話を握りしめて見つめていたことだろう。

本の世界に限らず、機会損失、いわゆるチャンスロスは、モノやサービスを売る者にとっては、最も忌むべきことだと言われるが、反面、ロスを読むというのは至難の業で、多くのショッパーたちを悩ませる。今回の場合はかなり特殊なケースなのだけれど。

そうして4月1日の発表の日に印刷依頼が成された本たちが、昨日あたりから書店の店頭に並びだしているはずである。注文数に対してどれぐらい実売が動くかはわからないけれど、たくさん売れることは間違いない。

もちろん、売上げがどう、という話も重要なのだが、やはり普段注目されない本が注目されるというのは単純に喜ばしいことだと思う。万葉集なんて、多くの人は日常的には読まないだろう。けれど、読んでみれば、当然ながら、発見や驚きや喜びが、あるはずなのだから。

令和特需は、万葉集関連本が世に出回ることを通じて、万葉集という作品に含まれているたくさんのプラスを、呼び込んでくれている。

この記事を書いた人
鈴木 征浩

本とゲームと日本女子ソフトボールリーグとぬいぐるみが好きです。
株式会社opsol book 代表取締役。
出版プロデュースや編集業をやっています。
福祉医療系のお仕事も。

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